伝える達人・五木ひろし:名キャスター草野仁が感銘を受けた、そのコミュニケーション術とは

「世界・ふしぎ発見!」でお馴染みの名司会者、草野仁氏。半世紀にわたり、数々の情報を視聴者に届けてきた彼が、コミュニケーションの達人として称賛する人物がいます。それは、演歌界の大御所、五木ひろし氏。草野氏が感銘を受けた五木氏の「伝える」力とは、一体どのようなものなのでしょうか。その秘密に迫ります。

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名キャスター・草野仁が驚いた!演歌界の大御所・五木ひろしが18種類の楽器を練習するワケ

日本人が「伝え下手」な理由と、五木ひろしのコミュニケーション術

草野仁氏は、日本人の多くが人前で話すことを苦手としていると指摘します。その背景には、歴史的・文化的な要因があると言います。

古来より、日本は島国という地理的条件から、他国からの侵略が少なく、ほぼ同じ言語で平和に暮らしてきました。江戸時代には、お上の意思は「お触れ」という形で伝わり、学問や教育も書物を通して広まりました。そのため、話し言葉で議論したり、自分の意見を主張したりする機会が少なかったと考えられます。

一方、欧米では、多様な人々が共に暮らす中で、意見を明確に論理的に伝えることが社会生活において不可欠であり、修辞学や雄弁術といった学問が発達しました。

理想のコミュニケーションを体現する五木ひろし

草野氏が「こうあったらいいな」と考える理想のコミュニケーションとは、関わる人々の思いを想像し、全員が一つになれる場を作ること。それを体現しているのが、歌手の五木ひろし氏です。

草野氏が以前、五木氏が司会を務める番組の楽屋を訪れた際、五木氏が若手からベテランまで、分け隔てなく温かく接し、心を込めた紹介をする姿に感銘を受けました。出演者同士の温かい心の通い合いが伝わる番組作りは、草野氏にとって理想的だったのです。

18種類の楽器を操る五木ひろしが目指すもの

草野氏が五木氏に「楽器を16種類マスターされたと伺いましたが、現在は?」と尋ねたところ、「18種類になりました」という答えが返ってきたそうです。この事実に、草野氏は大きな驚きと感銘を受けました。

五木氏は、デビュー当初は歌唱力に恵まれながらも、なかなかヒットに恵まれず、苦労した経験があります。その経験から、華やかな歌手の陰で、歌を支える演奏者たちの存在を深く理解するようになったのでしょう。

「どれだけ優れた歌い手でも、周りの人たちが素晴らしい演奏をして盛り立ててくれないと、聞き手の心に響く歌を届けることはできません」と五木氏は語り、一つ一つの楽器を実際に演奏することで、演奏者の立場を理解しようと努めたのです。

楽器が変われば、響く音も、聴かせたいポイントも変わります。五木氏は、歌い手である自分を含めた演者全員が心を合わせ、演奏のレベルをより高いものに引き上げたいという想いから、楽器の練習を重ねてきたのです。演奏者の気持ちを少しでも理解したいという、その探求心が伺えます。

さらに、五木氏は「自分が生きている歌謡曲の世界は、先人たちが築き上げてきた約100年あまりの歴史があります。私はその中にいる歌手の1人として、その方々がどのような想いで詞を書き、どのように工夫しながらメロディーを作って来たのかを、詳細に勉強しなければいけないと思っているのです」と語ります。

このように高い理想を持ちながら、周囲の人々に優しく接する五木氏の姿に、草野氏は「五木さんこそ、歌謡界の大いなる偉人だ」と深く感じ入ったのです。自分だけが目立つのではなく、相手の立場に立ち、その場にいる全員が素晴らしいものを生み出せる場を作る。これこそが、真のプロフェッショナルであると草野氏は称賛します。

五木氏の司会ぶりは、人と人とのコミュニケーションのあるべき姿を示していると言えるでしょう。

演歌ニュース記事 感想

この記事を読んで、五木ひろしさんの奥深さと、草野仁さんの洞察力に感銘を受けました。歌謡界の大御所として長年活躍されている五木さんが、18種類もの楽器を練習されているという事実に驚きました。それは、自身の歌をより深く表現するため、そして、共に音楽を作り上げる演奏者へのリスペクトからくるものなのでしょう。

草野仁氏が理想とするコミュニケーションを体現しているという点も非常に興味深いです。相手の立場を理解し、周囲を温かく包み込む五木さんの姿勢は、まさに「伝える」ことの本質を捉えているように感じます。

私も、人と接する際には、相手の気持ちを想像し、全員が心地よいと感じられるようなコミュニケーションを心がけたいと思いました。

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