ニッポン放送の名物番組「中山秀征の有楽町で逢いまSHOW♪」。毎週日曜の朝、私たちに素晴らしい歌と楽しいトークを届けてくれますが、来る5月11日の放送(収録済み)は、演歌・歌謡曲ファンにとってまさに永久保存版と言える内容になりそうです。
司会の中山秀征さん、アシスタントの石川みゆきさんが迎えたゲストは、歌謡界のレジェンド・五木ひろしさんと、期待の新星・梅谷心愛さん。77歳の喜寿を迎えた大御所の深みある歌声と、17歳の瑞々しい感性が光るパフォーマンスが、スタジオを感動で包みました。五木さんが明かす大阪万博での知られざるエピソードや、梅谷さんの新曲に込められた初々しい想いとは?この記事では、放送に先駆けて、その熱気あふれる収録の模様をたっぷりとお届けします。
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五木ひろし、大阪万博の太陽の塔からパワーをもらい、翌年『よこはま・たそがれ』が大ヒット!
フレッシュ旋風!梅谷心愛、17歳の初恋と博多っ子の素顔
トップバッターを飾ったのは、福岡市博多区出身、現役高校2年生の17歳、梅谷心愛さん。まずは尊敬する美空ひばりさんの名曲「真赤な太陽」を、持ち前のパワフルな歌声で披露しました。軽快なリズムがスタジオに響き渡ると、自然と会場からは手拍子が巻き起こり、梅谷さんも満面の笑みでノリノリのステージを展開。小学生の頃から歌に親しみ、ファーストコンサートでも生バンドを背に歌い上げたという実力は伊達ではありません。「イベントなどで歌うと、ファンの方が『恋の季節なの』と大きな声で一緒に歌ってくださるのが本当に嬉しくて、つい何度も歌っちゃうんです」と語る姿からは、歌うことへの純粋な喜びが伝わってきました。
2023年に「磐越西線ひとり」で鮮烈なデビューを飾った梅谷さんですが、今年4月9日には待望のセカンドシングル「秘密の花」をリリース。「デビュー曲は失恋の歌でしたが、今度の『秘密の花』は初恋がテーマなんです。17歳で、まだ恋愛経験のない私が初恋のドキドキや不安を表現するということで、友達に『恋愛ってどんな感じなの?』と色々聞いて想像を膨らませながら、一生懸命歌いました。これまでの梅谷心愛とはひと味違う表現や発声にも注目して聴いていただけたら嬉しいです!」と、新曲への意気込みを熱く語りました。
トークコーナーでは、最近「たらこ」にハマっているという意外な一面も。「私、いくらが大好きなんですけど、アレルギーで食べると命の危機を味わうので我慢しているんです。でも、同じ魚卵のたらこは大丈夫で!以前は食べた後にお腹が痛くなったりもしたんですが、最近はそれもなくなって、おにぎりを買う時は絶対にたらこを選びますね」と笑顔で話す梅谷さん。生で食べるのが好きだという梅谷さんに対し、中山さんは「僕はとことん焼いて食べるのが好き」、石川さんは「私はちょこっと炙るのが好き」と、スタジオでは和やかな「たらこ論争」も勃発し、17歳の飾らない魅力が溢れていました。
五木ひろし、太陽の塔と母への想いが生んだ奇跡のヒット街道
続いて登場したのは、日本歌謡界の至宝、五木ひろしさん。まずは昭和54年の大ヒット曲「おまえとふたり」を、円熟味あふれる歌声で披露し、会場を一瞬にして五木ワールドへと引き込みました。この曲は、五木さんが1979年に独立し、その最初のリリースとなった記念すべき作品。見事ミリオンセラーを記録し、「ザ・ベストテン」で初の1位を獲得、そして「倖せさがして」「ふたりの夜明け」へと続く“幸せ三部作”の大ヒットへと繋がりました。「不安だらけの独立でしたが、本当に幸先の良いスタートを切ることができましたね」と、当時を感慨深げに振り返りました。
福井県美浜町出身の五木さんは、今年3月14日で77歳、喜寿を迎えました。「親しい友人や知人が集まってくれて、盛大にお祝いしてくれました。ヒデちゃん(中山秀征さん)も忙しい中、駆けつけてくれてね」と嬉しそうに語ると、中山さんも「会場には獅子舞も登場して、頭をガブッとかまれましたよ!びっくりしましたけど、縁起が良いんですよね」と、和気あいあいとしたエピソードを披露しました。
歌手生活60周年を迎えた五木さん。実は17歳でデビューしており、「先ほどの梅谷心愛ちゃんと同じく、私も17歳でこの世界に入りました。ということは、彼女とはちょうど60歳も年が離れているんですね。もう孫みたいなものですよ」と、優しい笑顔を見せました。しかし、その長い道のりは決して平坦なものではありませんでした。なかなかヒット曲に恵まれなかった苦しい時代、今から55年前の昭和45年、大阪万博を一人で訪れた経験が、大きな転機になったと語ります。「当時は岡本太郎ブームでね、どうしても太陽の塔が見たくて行ったんです。まだ“五木ひろし”になる前のことでした。どのパビリオンもものすごい人で中には入れず、ただただ太陽の塔だけをじっと見上げて、何かこう、言葉にできない大きなパワーをもらって東京に戻りました。すると不思議なことに、その後『全日本歌謡選手権』で10週勝ち抜きを達成しましてね。そして翌年、『よこはま・たそがれ』で“五木ひろし”として再デビューし、ようやくヒットを掴むことができたんです。母を楽にしてやりたい、その一心で耐えて努力して掴んだ、忘れられない一曲ですね」と、万感の思いを込めて語る五木さんの言葉に、スタジオは静まり返りました。
歌は出会い、そして故郷へ。五木ひろしの温故知新と新曲「母の顔」
続いて、平成元年のヒット曲「暖簾」を披露した五木さん。「歌手というのはね、すべて歌との出会いで決まるんですよ」と、自身の信条を語ります。「暖簾」との出会いもまた運命的で、レコード会社のディレクターから渡された一本のデモテープを聴いた瞬間、鳥肌が立ったといいます。「この素晴らしい曲を手がけたのは、フォークシンガーの永井龍雲さん。当時、彼は創作に行き詰まっていた時期だったそうですが、『暖簾』がヒットしたおかげで、家族みんなでハワイ旅行に行けたと喜んでいましたよ」と、ユーモアを交えて語りました。
五木さんの故郷、福井県美浜町では、毎年5月の第2日曜日「母の日」に合わせて「美浜・五木ひろしふるさとマラソン」が開催され、今年で37年目を迎えます。「以前は、マラソンの開催日に合わせて母に会いに里帰りしていたんですが、母が亡くなってからは、墓参りの日になりました。日本の水浴場88選にも選ばれた水晶浜の美しい海岸線を走るコースで、ロケーションは抜群なんです。私も以前は走っていたんですが、スタートの時に手を振っていたら後ろから押されて転んでしまって、肩を脱臼して以来、今はスターター専門ですけどね」と、お茶目に笑いました。
そして、この日の収録、ラジオ放送日の5月11日「母の日」に合わせるかのように披露したのが、五木さん自身が作詞作曲を手がけた新曲「母の顔」でした。「今年は昭和100年という節目の年にあたりますので、『昭和』という時代を何か形にして取り上げたいという思いがありました。そこで、私の母をテーマにしようと。子供のため、家族のために働き続けた母、そして昭和という激動の時代を生き抜いたすべての母たちの顔を思い浮かべながら、心を込めて作り上げました。生きることに必死だったあの時代、私がこうして元気に育つことができたのは、紛れもなく母の深い愛情があったからこそ。苦しい時代があったからこそ、今の自分がある。そんな想いが、この歌を通じて皆さんに伝われば嬉しいです」と、新曲に込めた熱いメッセージを語りました。
演歌ニュース記事 感想
今回の「中山秀征の有楽町で逢いまSHOW♪」の収録内容を記事で拝見し、世代を超えた歌の力、そして歌手の方々の真摯な想いに触れ、心が温かくなりました。特に五木ひろしさんのエピソードには、胸を打たれるものがありました。太陽の塔からパワーをもらい、それが大ヒットにつながったというお話は、まるでドラマのようですが、そこにはご本人の筆舌に尽くしがたい努力と、お母様への強い想いがあったからこそなのだと感じます。77歳にしてなお、故郷への貢献や新しい歌作りに情熱を燃やし続ける姿は、本当に素晴らしいです。
一方、17歳の梅谷心愛さんのフレッシュな魅力にも引き込まれました。「秘密の花」という初恋の歌に、恋愛経験がない中で真摯に向き合う姿は初々しく、応援したくなります。「たらこ」の話題で盛り上がる等身大の可愛らしさと、ステージで見せる堂々とした歌いっぷりのギャップも魅力的です。
この記事を通して、五木さんの「歌は出会い」という言葉の重みや、梅谷さんのこれからの可能性を強く感じました。放送日が待ち遠しいですし、五木さんの新曲「母の顔」、そして梅谷さんの「秘密の花」、どちらもじっくりと聴いてみたいと心から思いました。
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