演歌界のレジェンド、北島三郎さん(88歳)が、3月25日に放送されたNHK「みんなのベスト紅白 放送100年スペシャル」に出演し、紅白歌合戦での数々の貴重なエピソードを披露しました。
今年でNHK放送開始100年という節目を記念したこの番組では、過去75年の紅白歌合戦の歴史を振り返りながら、出場歌手たちが思い出の楽曲を歌唱。北島さんは、紅白で50回もの出場を果たし、多くの人々の記憶に残るステージを繰り広げてきたその経験を、ユーモアを交えながら語ってくれました。
長きにわたり紅白の舞台に立ち続けた北島さんが語る、知られざる舞台裏の秘話とは一体何なのでしょうか。そして、今もなお色褪せない、紅白への熱い想いとは――。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e92a394f13e6dd767cf7b1c498dec81b76b4d1aa
北島三郎 出場50回の紅白で呼吸困難のハプニング「ここで一発いかなきゃって力が入っちゃうから」
7年ぶりのNHKホールで蘇る記憶
今回の収録が行われたNHKホールは、北島さんにとって思い出深い場所。1963年の第14回紅白歌合戦に初出場して以来、数々の名演をこのステージで繰り広げてきました。番組で紹介された初出場の映像はモノクロだったと振り返り、「こんばんは!7年ぶりにこのホールに来て、ああ、ここで歌ったっけなって思い出して。皆さんの顔を見ると、お久しぶりだねえって言いたくなる」と、感慨深げに語りました。2013年には出場50回を機に紅白を卒業し、2018年には特別枠で一度限りの復活を果たし、大きな話題となりました。
歌唱中に襲われた、強烈な紙吹雪の洗礼
96年の「風雪ながれ旅」を歌唱した際には、歌い終わりに逆光の照明とともに、強烈な紙吹雪が吹き込む演出がありました。そのVTRを見た司会の大泉洋さんが「最後!何それ?歌ってる間はやめろって言ったんでしょうね」と驚くと、北島さんは「歌えませんからね。でも止めるわけにはいかないから」と当時を振り返ります。
さらに、その紙吹雪について「あの風雪はね、鼻にくっついたり、このへん(額)にくっついたり、呼吸困難になりまして。2枚ほど食いましたから」と笑いを誘いつつも、「でもこれが紅白の良さだね。止まっちゃいけない。ここで一発いかなきゃって力が入っちゃうから、紙だろうが、何でも食っちゃいますよ」と、大舞台に立つ気迫を熱く語りました。
亡き歌仲間への温かい想い
番組では、昭和歌謡を彩った名曲と、今は亡き歌手たちの歌唱シーンが紹介されるコーナーもありました。村田英雄さん、いしだあゆみさん、美空ひばりさん、三波春夫さん、八代亜紀さん、テレサ・テンさんといった、偉大な先輩や仲間たちの映像を見ながら、北島さんはしみじみと語ります。「あの当時に戻してくれる。気持ちが戻っちゃう。村田さんとも歌ったし、三波さんとも歌ったなって、気持ちが戻っちゃう」と、懐かしさと共に、共に歌った日々への想いを馳せました。
さらに、「作ってくださった作詞、作曲の先生が、その人に合うような歌詞でバーンと出してくれる。その代わりに、それを演じる歌手の方は、大勢の皆さんが支えてくれるから、スターがどんどんどんどん出てくる」と、当時の歌謡界の隆盛を振り返り、「そして、命あるものはいつか終わる時が来るなと、しみじみ感じました。生意気言いました」と、天国へ旅立った歌手たちへの深い哀悼の意を表しました。
演歌ニュース記事 感想
この記事を読んで、北島三郎さんが紅白歌合戦という大舞台で経験した数々のエピソードに、大変心を打たれました。特に、紙吹雪の中で歌い続けたというエピソードからは、どんな状況でも歌い切るという、彼のプロとしての強い覚悟と気迫を感じ、胸が熱くなりました。
また、嵐の二宮和也さんが語る、北島さんの存在感の大きさにも感銘を受けました。紅白という大舞台を、長きにわたり支え続けた北島さんの偉大さを改めて認識するとともに、彼がどれほど多くの人々に勇気と希望を与えてきたのかが伝わってきます。
そして、今は亡き歌仲間たちへの温かい想いを語る北島さんの姿には、深い人間性と、歌謡界への愛情を感じました。共に時代を築き上げた仲間たちへの敬意と、彼らの残した歌への感謝の気持ちが伝わってきます。
北島三郎さんの紅白歌合戦への情熱と、そこでの数々のドラマ。その裏側にある彼の人間性に触れることができ、大変貴重な体験となりました。これからも、彼の歌声が多くの人々の心に響き続けることを願っています。
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