2025年、音楽界にとって一つの節目となる「MUSIC AWARDS JAPAN 2025」。この舞台で、演歌・歌謡ジャンルから嬉しいニュースが届きました。SHOW-WAの「君の王子様」、そしてMATSURIの「アヴァンチュール中目黒」が、それぞれ“最優秀演歌・歌謡曲楽曲賞”と“ベスト・オブ・リスナーズチョイス:国内楽曲”にWノミネートされたのです。
近年、演歌・歌謡曲は新しい形を模索しながら若い世代へのアプローチも進めています。そんな中で、SHOW-WAとMATSURIという比較的新しい顔ぶれが、こうして国内最高峰の音楽賞に名を連ねたことには、大きな意味があります。
どんな曲が評価されたのか?どんな想いが込められているのか?この記事では、それぞれの作品の魅力に迫りながら、このノミネートの価値についても掘り下げていきます。
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【SHOW-WA / MATSURI】SHOW-WA「君の王子様」 / MATSURI「アヴァンチュール中目黒」が「MUSIC AWARDS JAPAN 2025」にノミネート!
SHOW-WA「君の王子様」が魅せた“王道×遊び心”
SHOW-WAの「君の王子様」は、まさに“現代型歌謡曲”とも言える作品です。甘く親しみやすいメロディに、どこか懐かしさを感じさせるアレンジが絶妙に溶け合い、演歌・歌謡ファンだけでなく、若いリスナーの耳にも自然に届くような作りになっています。
タイトルの「王子様」というフレーズからは、ややファンタジックな印象を受けるかもしれませんが、実際の歌詞にはリアルな恋模様がしっかり描かれています。理想と現実の狭間で揺れる男心を、時にユーモラスに、時に真剣に表現する歌詞は、多くの人の共感を呼んでいるのではないでしょうか。
SHOW-WAはこれまでの作品でも、“ポップスの感性”と“歌謡曲の芯”を共存させることに長けていましたが、この「君の王子様」ではそれがより自然に、洗練された形で表現されています。ノミネートはその完成度への高い評価とも言えるでしょう。
MATSURI「アヴァンチュール中目黒」が描く都会の香り
一方、MATSURIの「アヴァンチュール中目黒」は、まさに“都会派歌謡”の真骨頂。中目黒という具体的な地名をタイトルに掲げ、都会的で洒落たラブストーリーを軽やかに、そしてスタイリッシュに描いています。
“アヴァンチュール”という言葉に込められた、ちょっとした背徳感やスリルも、MATSURIの品のある表現力によって下品にならず、むしろ大人の色気として昇華されています。トラックは軽やかでありながら、グルーヴ感もしっかりとあり、聴いていて心地よい緊張感が続きます。
従来の演歌・歌謡曲とは一線を画しながらも、その根底には“物語を伝える歌”としての力がしっかりと根付いています。Spotifyユーザーからの支持が強いという点も、この曲の“今の時代に生きている感覚”を裏付けているように感じられます。
ノミネートの意義と演歌・歌謡の現在地
今回のWノミネートは、ただの話題づくりではありません。SHOW-WAもMATSURIも、演歌・歌謡曲の“今”を象徴する存在として、着実に評価を重ねてきました。これまでのファン層を大切にしながら、同時に新しい層にも届く音楽を作り出している点が、高く評価された理由ではないでしょうか。
また、“ベスト・オブ・リスナーズチョイス”にノミネートされたということは、リスナーによる支持が強い証拠でもあります。つまり、評論家や業界関係者の評価だけでなく、実際に聴いている人たちが、SHOW-WAとMATSURIの音楽を選んだということ。これは非常に意味のある事実です。
演歌・歌謡曲というジャンルが、過去のものとして扱われる時代は、もはや終わりを迎えつつあるのかもしれません。今回のノミネートは、その変化の象徴的な出来事として、長く記憶に残ることでしょう。
演歌ニュース記事 感想
記事を通して感じたのは、「演歌・歌謡は変わり続けている」ということでした。SHOW-WAもMATSURIも、どちらもベテランとはまた違う立ち位置から、ジャンルそのものに新しい風を吹き込んでいるように思います。古さを守るのではなく、核となる“歌の力”を保ちながら、今の感覚に寄り添っている——それが今回の評価につながったのではないでしょうか。
特に印象的だったのは、どちらの曲も“作り込みすぎていない”という点です。肩肘張らずに聴けるけれど、聴き終わったあとに何かが残る。その感覚がすごくリアルで、だからこそリスナーの支持も厚いのだと思いました。
賞の結果がどうなるかはまだ分かりませんが、このノミネートだけでも、演歌・歌謡曲が新たな形で確かに進化していることを証明していると感じます。今後の展開にも、静かに期待したいと思います。
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