昭和の時代は日本の音楽シーンに数々の名曲を残しました。その中でも、歌謡曲と演歌は人々の心に深く響き、今もなお世代を超えて愛され続けています。産経新聞社と産経リサーチ&データが行った「読者が選ぶ昭和の名曲」調査では、各世代ごとに選ばれた曲がランクインしました。この記事では、そのランキングをもとに、30代以下から80代以上までの読者が選んだベスト10を紹介し、昭和の音楽の魅力に迫ります。
特に、坂本九の「上を向いて歩こう」は全世代で高い評価を受けましたが、年代によっては意外な名曲もランクインしています。それぞれの世代に共通する思い出や時代背景が反映されたこのランキングは、昭和を振り返る絶好の機会です。
https://www.sankei.com/article/20240825-HVRCTP7Z35G5DMJAGEBXR3ONHI/
あなたの世代は? 読者2000人が選んだ昭和の名曲―歌謡曲・演歌部門年代別ベスト10を発表
若い世代に愛され続ける昭和の名曲
まず注目すべきは、30代以下の世代が選んだ名曲です。彼らが選んだランキングの1位は、やはり坂本九の「上を向いて歩こう」。この曲は昭和36年に発表され、日本国内のみならず世界でも大ヒットを記録しました。そんな彼の楽曲は、現代でもCMやドラマで使われることが多く、若い世代にも広く浸透しています。
さらに、「津軽海峡・冬景色」や「天城越え」といった石川さゆりの楽曲もランクインしています。彼女の力強い歌声と、切ない歌詞が若い世代の心にも響いているのです。また、「およげ!たいやきくん」といった意外な選曲も、この世代の特徴を反映しており、懐かしさと遊び心が感じられる結果となりました。
中年層が選ぶ時代を超えた名曲
40代から60代にかけての世代は、昭和の終わり頃から平成初期にかけて青春時代を過ごしました。そのため、この世代のランキングには、時代を超えた名曲が数多くランクインしています。
特に、テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」が各世代で上位に食い込み、その美しいメロディと心に残る歌詞が、多くのリスナーに強い印象を残しています。また、石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」や「天城越え」も不動の人気を誇り、その力強さは時代を超えて愛され続けています。
さらに、ちあきなおみの「喝采」も高く評価され、感動的な歌詞と表現力豊かな歌唱がこの世代の心を掴んでいます。彼女の独特の感性と歌声は、時代を超えた芸術として、今でも多くの人々に愛されています。
高齢世代が選ぶ思い出深い昭和の名曲
80代以上の世代においては、昭和初期から中期の名曲が多くランクインしました。この世代が選んだランキングの1位は、霧島昇の「誰か故郷を想わざる」。昭和15年に発表されたこの曲は、戦時中に慰問用レコードとして兵士たちに送られ、故郷を思い出す瞬間に多くの涙を誘ったとされています。
また、藤山一郎の「青い山脈」や「長崎の鐘」なども高齢世代の心に深く刻まれています。これらの楽曲は戦後の日本に希望と癒しをもたらし、苦しい時代を乗り越える象徴的な存在として、今もなおその歌声が心に響きます。
この世代にとって、音楽はただの娯楽ではなく、人生の一部として大切にされてきました。彼らが選んだ名曲には、戦争や復興といった厳しい時代背景が反映されており、それが一層深い感動を与えています。
昭和の名曲ベスト10 – 読者2000人が選んだ結果
全世代ベスト10
- 上を向いて歩こう – 坂本九(昭和36年)509票
- 時の流れに身をまかせ – テレサ・テン(昭和61年)437票
- 喝采 – ちあきなおみ(昭和47年)421票
- 津軽海峡・冬景色 – 石川さゆり(昭和52年)350票
- 天城越え – 石川さゆり(昭和61年)349票
- 見上げてごらん夜の星を – 坂本九(昭和38年)343票
- 聖母たちのララバイ – 岩崎宏美(昭和57年)292票
- 愛燦燦 – 美空ひばり(昭和61年)290票
- 青い山脈 – 藤山一郎(昭和24年)286票
- また逢う日まで – 尾崎紀世彦(昭和46年)279票
30代以下 (105人)
- 上を向いて歩こう – 坂本九(昭和36年)
- 東京ブギウギ – 笠置シズ子(昭和22年)
- 見上げてごらん夜の星を – 坂本九(昭和38年)
- 津軽海峡・冬景色 – 石川さゆり(昭和52年)
- 天城越え – 石川さゆり(昭和61年)
- リンゴの唄 – 並木路子(昭和21年)
- およげ!たいやきくん – 子門真人(昭和50年)
- さそり座の女 – 美川憲一(昭和47年)
- スーダラ節 – 植木等(昭和36年)
- 勝手にしやがれ – 沢田研二(昭和52年)
40代 (195人)
- 上を向いて歩こう – 坂本九(昭和36年)
- 時の流れに身をまかせ – テレサ・テン(昭和61年)
- 天城越え – 石川さゆり(昭和61年)
- 東京ブギウギ – 笠置シズ子(昭和22年)
- 津軽海峡・冬景色 – 石川さゆり(昭和52年)
- 愛燦燦 – 美空ひばり(昭和61年)
- およげ!たいやきくん – 子門真人(昭和50年)
- 見上げてごらん夜の星を – 坂本九(昭和38年)
- 聖母たちのララバイ – 岩崎宏美(昭和57年)
- 人生いろいろ – 島倉千代子(昭和62年)
50代 (438人)
- 上を向いて歩こう – 坂本九(昭和36年)
- 時の流れに身をまかせ – テレサ・テン(昭和61年)
- 天城越え – 石川さゆり(昭和61年)
- 聖母たちのララバイ – 岩崎宏美(昭和57年)
- 勝手にしやがれ – 沢田研二(昭和52年)
- 喝采 – ちあきなおみ(昭和47年)
- およげ!たいやきくん – 子門真人(昭和50年)
- 津軽海峡・冬景色 – 石川さゆり(昭和52年)
- もしもピアノが弾けたなら – 西田敏行(昭和56年)
- 東京ブギウギ – 笠置シズ子(昭和22年)
60代 (696人)
- 喝采 – ちあきなおみ(昭和47年)
- 時の流れに身をまかせ – テレサ・テン(昭和61年)
- 上を向いて歩こう – 坂本九(昭和36年)
- 見上げてごらん夜の星を – 坂本九(昭和38年)
- また逢う日まで – 尾崎紀世彦(昭和46年)
- 時の過ぎゆくままに – 沢田研二(昭和50年)
- 津軽海峡・冬景色 – 石川さゆり(昭和52年)
- 聖母たちのララバイ – 岩崎宏美(昭和57年)
- 愛燦燦 – 美空ひばり(昭和61年)
- Mr.サマータイム – サーカス(昭和53年)
70代 (474人)
- 上を向いて歩こう – 坂本九(昭和36年)
- 青い山脈 – 藤山一郎(昭和24年)
- 高校三年生 – 舟木一夫(昭和38年)
- 喝采 – ちあきなおみ(昭和47年)
- 見上げてごらん夜の星を – 坂本九(昭和38年)
- 君といつまでも – 加山雄三(昭和40年)
- 津軽海峡・冬景色 – 石川さゆり(昭和52年)
- 有楽町で逢いましょう – フランク永井(昭和32年)
- 舟唄 – 八代亜紀(昭和54年)
- 時の流れに身をまかせ – テレサ・テン(昭和61年)
80代以上 (138人)
演歌ニュース記事 感想
この記事を通じて、昭和の名曲が世代を超えて多くの人々に愛され続けていることがよくわかりました。それぞれの世代が選んだ曲には、その時代の思い出や生活が色濃く反映されており、まさに時代を象徴する楽曲たちばかりです。特に、坂本九の「上を向いて歩こう」は、どの世代にも共通して人気があり、日本の音楽シーンにおいて不朽の名作であることが改めて感じられます。
また、ちあきなおみやテレサ・テン、石川さゆりといった昭和を代表する女性アーティストたちの存在感も非常に大きく、彼女たちの楽曲が今もなお愛され続ける理由を、記事を書く中で再認識しました。これらの名曲を通じて、私たちは時代を超えて音楽を楽しみ、感動を共有することができるのだと感じました。
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