ZANPA、結成11年の絆が生んだ熱狂!生バンドと“SUPER KAYOU”で魅せた、波族との幸福な空間!

4月12日、東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールにて、4人組歌謡グループ・ZANPAがワンマンライブ「SUPER BAND LIVE KAYOU」を開催しました。結成11周年を迎えた彼らが、最新ミニアルバム『YOU&ME』の世界観を余すことなく表現したこのステージは、生バンド編成での特別公演。まさに“SUPER KAYOU”の名にふさわしい一夜となりました。

ZANPAは、演歌や昭和歌謡のエッセンスを、J-POPやラテン、ヒップホップといった多彩なジャンルと掛け合わせて昇華する“En-POP”という独自の音楽性を追求してきたグループです。メンバーはYOMA、孝介、航、義文の4人。いずれも歌唱力とパフォーマンス力を兼ね備えた実力派でありながら、MCや観客とのやり取りにも定評があります。

この日集まったのは、全国から集結した“波族”と呼ばれる熱心なファンたち。ZANPAとバンド“バ族”によって紡がれた2時間超のライブの中で、歌謡曲の可能性はどこまで広がるのかをまざまざと見せつけられる時間となりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e3051d4fecaa0b9c54c58c4a872a991997989431
ZANPA、結成11年でたどり着いた風景 生バンドによるワンマンライブで堂々届けた“SUPER KAYOU”

圧巻の開幕と観客参加型の演出 “SUPER KAYOU”を体現するセットリスト

開演を告げる「Volare」が流れた瞬間、会場に手拍子が広がり、ライブの空気は一変。インストゥルメンタルの高まりと共に紗幕が落ちると、そこには台上に構えたZANPAの4人。1曲目「OTTOTTO」の跳躍と共にライブは一気に熱を帯び、「ZANPA」「IKI」と続くナンバーで観客のテンションは最高潮に達しました。

「SUPER BAND」と銘打たれたこの日の演奏を支えるのは、ライブミュージシャンとしても名の知れた湯浅崇(Ba)、佐藤真吾(Pf)、濵﨑大地(Dr)、和田建一郎(Gt)らによる“バ族”の面々。バンドとの一体感は生演奏ならではの臨場感をもたらし、ZANPAの音楽の強度をさらに引き上げていました。

会場を巻き込んだ「じゃんけんぽん」では、ステージ上で本気のじゃんけん大会が開催され、優勝者にはサイン入り“両さんサブレ”を贈呈。さらに「焦がしてやるぜ」では、誕生日の観客をステージ中央へ招いての特別演出。彼らのライブが“ただのコンサート”で終わらないのは、こうした参加型の楽しさが丁寧に織り込まれているからです。

新曲のアコースティックアレンジと魂の咆哮──“11周年の現在地”が浮かび上がる後半戦

ライブ中盤では、アコースティックコーナーとして「白夜月」「アシタテンキニナレ」などをしっとりと披露。ピアノの音色と歌声が心に染み入るこのブロックは、ZANPAの“聴かせる力”がしっかりと伝わる瞬間でもありました。

さらにこの日は、『YOU&ME』に収録されたアコースティックバージョンの「SUPER KAYOU」「キメテ!」をライブ初披露。バンドとのアンサンブルが生む厚みと奥行きが、楽曲の表情をより豊かに映し出していました。

本編後半には、「SAIAI」「十四夜の夢」「Rain」といった感情を揺さぶる楽曲が次々と投下。なかでも「Rain」は、ZANPAにとって初のロックバラードということもあり、楽曲の持つ激情が剥き出しとなった圧巻の一幕でした。メンバーの一人ひとりが声を張り上げるたびに、客席からも息を呑むような空気が流れたのが印象的でした。

そして、“ラウンド”と呼ばれるZANPAライブ恒例の観客フロア乱入演出では、4人が客席を練り歩き、握手やハイタッチで交流。まさにファンとの“距離の近さ”がZANPAの魅力であることを再確認させられる場面でした。

ライブのクライマックスは“YOU&ME” 感謝と未来が交差するフィナーレ

終盤、「YOU&ME」が歌われると、客席には自然とスマートフォンが掲げられ、笑顔が広がります。撮影OKタイムとして設けられたこの曲では、「YOU」と「ME」、つまり“あなたとわたし”が寄り添い合いながら11年を積み上げてきたという、ZANPAの真髄が表現されていました。

最後に披露された「未来横丁」は、長らくライブで育てられてきた楽曲でありながら、最近ようやく音源化されたという背景もあり、ファンにとっては特別な1曲。会場が一体となる中で、ZANPAの現在地とこれからへの決意がしっかりと示された瞬間でもありました。

YOMAさんが語った「頼りない背中かもしれませんが、これからもYOU&MEで歩んでいきましょう」というメッセージには、11年の歩みがギュッと詰まっていたように感じられました。

演歌ニュース記事 感想

このライブレポートをまとめながら、あらためてZANPAというグループの“音楽に対する本気”が伝わってきました。バンドと一緒に作り上げた音、ファンとのやりとり、メンバーそれぞれの言葉や表情──どれもがライブという空間で生き生きとしていて、彼らが音楽で届けたいものの本質が垣間見えた気がします。

特に印象に残ったのは、観客をステージに招いて「焦がしてやるぜ」を歌った場面でした。あの瞬間の空気は、ただの演出ではなく“人と人との交差”そのもので、ZANPAらしい優しさや人間味があふれていたように感じます。

En-POPという新しいジャンルに挑戦しながら、昭和の歌謡や演歌を大切にするスタンスも忘れないZANPA。新しい歌謡の形を模索し続ける彼らの活動は、今後ますます注目を集めていくのではないでしょうか。次のステージが今から楽しみです。

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