神野美伽が再び笠置シヅ子に――「SIZUKO!」再演、終戦80年の夏に蘇る“ブギの女王”の魂

演歌歌手・神野美伽さんが、戦後の日本に希望の歌声を届けた伝説的シンガー・笠置シヅ子さんの生涯を描く音楽劇「SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE」に再び挑みます。公演は2025年8月1日から11日まで、東京・文京区のIMM THEATERにて上演される予定です。

この作品は2019年に大阪で初演されて以来、実に6年ぶりの再演。しかも今回は、笠置さんが生涯の多くを過ごし、歌手として大成した“東京”での初の舞台上演となります。終戦から80年という節目の年に、神野さんが再び笠置シヅ子という存在に命を吹き込む舞台――。その意義と重みを、神野さん自身も「悲願」と語っています。

音楽、芝居、そして時代の記憶が交差する“再演”の中に、何が描かれるのか。この記事では、神野さんの思いとともに、この舞台の注目すべきポイントを掘り下げていきます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3d51765c46441a2be88e196e05531f6d87260d61
演歌歌手、神野美伽が笠置シヅ子さん役で主演音楽劇の再演決定。終戦後80年の今年…「意義深い」

6年越しの再演が意味するもの

今回の再演は、単なる“同じ作品の繰り返し”ではありません。初演から6年が経ち、笠置シヅ子さんの存在はNHK連続テレビ小説『ブギウギ』によって全国的に再注目されるようになりました。神野さん自身もこの間に、笠置さんのカバーアルバムをリリースし、さらなる解釈と理解を深めてきました。

「東京での上演は悲願だった」と語る神野さん。初演時とはまた違った重みと覚悟を持って臨む今回の舞台は、演者としても、表現者としても、さらに深化した“再会”のようなものなのかもしれません。

演目の中心となるのは、終戦直後の荒廃した日本で人々に明るさを届けた笠置シヅ子の歌と生き様。婚約者や弟を戦争で失いながらも、「東京ブギウギ」や「買物ブギー」といった大ヒット曲で、“ブギの女王”として時代をけん引した彼女の歩みが、神野美伽さんの歌声と芝居で再び息を吹き返します。

生演奏と低音の魅力で迫る“笠置のリアル”

今回の再演における大きな見どころのひとつは、生バンドによる演奏です。笠置シヅ子さんの低音の響きを忠実に再現するため、神野さんはメーク、髪形、衣装はもちろん、歌声やダンスの細部に至るまで、徹底した表現に取り組んでいます。

神野さん自身、「ブギは生きるエネルギーを表現する音楽」と語るように、この作品ではただ懐かしむだけの“昭和歌謡再現”には終わらない、今の時代に響く“表現の強度”があります。

作曲家・服部良一氏と笠置シヅ子という稀代のコンビによって生まれたブギ。終戦から80年を迎える今年、その音楽がどのように蘇り、どのように届くのか――神野さんが自らの身体と言葉を通じて表現するその瞬間には、目を奪われずにはいられないはずです。

もう一つの“ブギウギ競演”も話題に

さらに興味深いのは、笠置シヅ子を描く舞台がこの夏から年明けにかけて二つ同時期に上演されることです。神野さん主演の『SIZUKO!』に加え、女優・キムラ緑子さん主演による『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』も2026年1月に上演予定です。

脚本や演出、表現手法は異なるものの、同じ人物を異なる角度から描く“競演”が同時期に行われるのは非常に珍しいことです。神野さんとキムラさん、それぞれの持ち味が、笠置シヅ子という人物にどのような表情を与えるのか。比較して楽しむのも、演劇ファンにとってはたまらないポイントです。

神野さんは「今の時代にこそ、この作品が届いてほしい」と語ります。混迷と不安が続く現代において、かつて日本中を明るく照らした“ブギの女王”のエネルギーは、まさに今、必要とされているのかもしれません。

演歌ニュース記事 感想

記事を読んでまず感じたのは、「この舞台は再演というより、今の時代に合わせて再び生まれ直す作品なのだ」ということでした。神野美伽さんがここまで笠置シヅ子さんという存在に誠実に向き合っているというのが、言葉の端々から伝わってきます。

特に印象に残ったのは、「ブギは生きるエネルギーを表現する音楽だと思う」という神野さんの言葉です。終戦直後の混乱の中で希望を届けたその音楽が、今また、違う形で必要とされている。そのことに、ちょっとした感動すら覚えました。

同じ人物を描いた舞台が同時期に2本も上演されるというのも、前代未聞の展開で非常に興味深いです。神野さんならではの歌の説得力、そして芝居としての深みがどんな形で現れるのか。作品の完成度はもちろん、今の日本に何を届けようとしているのか――その点にも注目して観てみたいと思いました。

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