2025年12月31日、東京・渋谷のNHKホール。放送100年という大きな節目を締めくくる「第76回NHK紅白歌合戦」が華々しく開催されました。今年のテーマ「つなぐ、つながる、大みそか。」を象徴するかのように、演歌界を代表する歌姫たちが、伝統を守りながらも驚きに満ちたステージを繰り広げました。
23回連続出場の「ご当地ソングの女王」水森かおりさん、圧巻の歌唱力で聴衆を圧倒する石川さゆりさん、そして艶やかな魅力が光る坂本冬美さん。彼女たちがどのような想いでマイクを握り、どんな驚きの演出で私たちを楽しませてくれたのか。令和の紅白史に刻まれた、演歌勢の情熱あふれるパフォーマンスの全貌を詳しくご紹介します。これを読めば、新しい年を迎える勇気が湧いてくるはずです。
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【紅白】水森かおり「演歌×ドミノ」カズのキックオフで大成功 M1王者たくろうとも共演
2万2千個の奇跡!キングカズの始球式から始まった水森かおりの「ドミノ歌唱」
紅組を代表して登場した水森かおりさんは、今年を象徴する大阪のご当地ソング「大阪恋しずく」を披露しました。もはや大晦日の風物詩ともいえる“演歌×ドミノ”の挑戦は、今回で3年目。なんと2万2000個という気が遠くなるような数のドミノが、ステージ上に壮大なドラマを描き出しました。スターターという大役を務めたのは、サッカー界のレジェンド、三浦知良選手。カズさんの力強いキックオフによって倒れ始めたドミノは、2025年の様々なニュース――備蓄米の放出決定や、司会を務める有吉弘行さんの大河ドラマ出演決定といったパネルを次々と倒し、一年を振り返るタイムスリップの旅へと誘いました。
圧巻だったのは、ドミノが見事に完遂された瞬間の演出です。それまでの衣装がパッと切り替わり、目の覚めるような真っ白なドレスへと変身した水森さんの姿には、会場中から感嘆の溜息が漏れました。さらに、今年のM-1グランプリ王者となったお笑いコンビ「たくろう」も応援に駆けつけ、演歌とお笑い、そしてスポーツ界のヒーローが一つに溶け合う、まさに「つなぐ」を体現したエンターテインメント・ステージとなりました。
100年後の未来へ響け!石川さゆり×N響が紡いだ「天城越え」という名の神話
紅白のステージに欠かせない、日本を代表する名曲「天城越え」。石川さゆりさんは今年、この一曲を「100年後の未来にも残るように」という強い決意を込めて歌い上げました。そのステージを支えたのは、世界に名を馳せるNHK交響楽団(N響)のフルオーケストラ。贅沢な厚みを伴った演奏が始まった瞬間、NHKホールの空気は一変し、まるで深い森の奥深く、あるいは激しい愛の炎が燃えるドラマの真っ只中に放り出されたような錯覚を覚えました。

N響の重厚な弦楽器と、鋭いアクセントをつける管楽器の音色。その中央で、石川さんの気合の入った「圧巻ボイス」が炸裂しました。ただ歌うだけでなく、物語を紡ぐように、あるいは祈りを捧げるように紡がれる歌声は、言葉の一つひとつが魂を持って動き出しているかのようです。伝統的な演歌が、クラシックの最高峰と共鳴し合うことで生まれた壮大な世界観は、まさに放送100年を飾るにふさわしい、後世に語り継がれるべき芸術品とも言えるパフォーマンスでした。
艶やかな夜桜の舞!坂本冬美とM!LKが魅せた「和の美学」と和歌山愛の絆
最後に、坂本冬美さんの「夜桜お七」について触れないわけにはいきません。1994年の大ヒットから30年以上経った今も、決して色褪せることのないこの楽曲を、今年は5人組ダンスボーカルグループ「M!LK」との異色コラボレーションで届けました。M!LKのメンバーたちは華やかな和装に身を包み、現代的なダンスの中に和の所作を織り交ぜながら、坂本さんの歌の世界を艶やかに彩ります。

舞台裏では、坂本さんの優しさが溢れるエピソードも明かされていました。メンバーの塩崎太智さんは坂本さんと同じ和歌山県出身という縁があり、リハーサルでは彼女が自らプロデュースした梅干しが振る舞われたそうです。塩崎さんが「おいしイイじゃん!」と、自身の楽曲にかけて絶賛したという話からも、世代を超えた温かい交流がうかがえます。凛とした坂本さんの歌声と、躍動感あふれる若手のパフォーマンスが融合したステージは、まさに今の時代の「和の美学」を体現する最高の一幕となりました。
演歌ニュース記事 感想
今回の紅白に改めて演歌歌手の方々の「守り、そして攻める」姿勢に深い感動を覚えました。水森かおりさんのドミノは、もはや一つのスポーツを観ているような緊張感がありますが、そこでカズさんがスターターを務めるというキャスティングの妙には驚かされました。サッカーボール一つで道が拓ける様子と、水森さんの清々しい歌声が合わさる場面を想像し、私も日々の悩みから「息を吹き返した」ような、前向きな気持ちになれました。
特に印象的だったのは、石川さゆりさんの「100年後の未来にも残したい」という言葉です。これほどの名曲を歌い続けながら、なおも現状に満足せず、N響という最高峰の演奏と共に新しい価値を生み出そうとする。その飽くなき探求心こそが、演歌を不滅のものにしているのだと感じました。坂本冬美さんの梅干しのエピソードも、いかにも演歌界らしい温かさがあってほっこりいたします。伝統は決して堅苦しいものではなく、こうして新しい世代と「おいしい」と言い合いながら繋がっていくものなのですね。

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