2026年2月22日、東京。冷たい風のなかにも春の兆しが見え始めたこの日、ヒカルさんとヤマトさんの二人からなる歌謡グループ「はやぶさ」が、デビュー15周年を祝う記念ライブを開催しました。2012年に『ヨコハマ横恋慕』で鮮烈なデビューを飾ってから、早いもので15年。かつては3人組として活動をスタートし、仲間との別れを乗り越え、現在は二人三脚で歌の道を邁進しています。
「はやぶさ」という名前を聞いて、多くの方が鳥や新幹線、あるいは宇宙探査機を思い浮かべるかもしれません。しかし、彼らがこの15年で積み上げてきたものは、それらの有名ブランドに負けないほど泥臭く、そして温かい「人の絆」でした。朝7時半からの駅前ストリートライブ、8823粒の小豆を箸で拾い続ける過酷な修行、そしていま話題沸騰中のYouTube企画「スナックはやぶさ」まで。常にファンの期待の斜め上を行く彼らが、節目のステージで何を語り、どのような未来を描いたのか。これまでの歩みと、爆笑と感動に包まれたライブの模様を余すところなくお届けします。
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新世代歌謡グループ「はやぶさ」デビュー15周年 認知度は鳥、惑星探査機、新幹線に近づいた?
寒風吹く駅前が僕らの教室。ラジカセ一つで挑んだ早朝ストリートライブの記憶
はやぶさの歴史を語る上で欠かせないのが、デビュー直後から行われた「早朝ストリートライブ」という過酷な下積み時代です。演歌・歌謡曲の歌手といえば、夜のスナックやキャバレーを回るキャンペーンが定番ですが、彼らが選んだのは朝7時半の駅前でした。まだ眠い目をこすりながら足早に駅へと向かう通勤・通学の人々。そんななか、ラジカセ一つを抱えて彼らは歌い始めました。
最初は誰も足を止めず、冷ややかな視線を浴びることも珍しくありませんでした。しかし、雨の日も風の日も、同じ場所で、日本一丁寧なお辞儀を繰り返す彼らの姿は、少しずつ街の人々の心を溶かしていきました。「また来てたんだね」という何気ない一言や、温かい缶コーヒーの差し入れ。ヤマトさんは当時のことを「人の温かさを見つけられる場所だった」と、愛おしそうに振り返ります。あの朝の冷え込みを知っているからこそ、いまの彼らの歌声には、聴く人の心に寄り添う深い優しさが宿っているのでしょう。
8823にかけた情熱!6時間の小豆拾いと6日間のジャンケンが作った折れない心
はやぶさというグループ名にちなんだ「8823(はやぶさ)」という数字へのこだわりは、時にファンを驚かせる「修行的」な挑戦へと繋がりました。なかでも伝説となっているのが、小豆8823粒を箸でボールに移すという企画です。所要時間はなんと約6時間。指先の感覚がなくなるような孤独な作業でしたが、彼らは一粒一粒、丁寧に運びきりました。これは単なるバラエティ企画ではなく、歌い手としての根気と集中力を養う、彼らなりの儀式でもあったのです。
さらに、8823回のジャンケンを6日間かけて行ったり、88分23秒で金魚を何匹釣れるか競ったりと、その挑戦は枚挙にいとまがありません。ヒカルさんは「先輩方はもっと大変なことを一人で乗り越えてきた。僕らは二人だから全然大変じゃない」と笑いますが、その言葉の裏には、グループとしての強い結束力が見え隠れします。意味があるのかさえ分からないことに全力で取り組む。その馬鹿正直なまでのひたむきさが、いつしか「日本一礼儀正しいグループ」という異名とともに、業界全体から愛される理由となっていきました。
ヒカルママ降臨!スナックから宇宙へ羽ばたく「はやぶさ」の新たな黄金時代
そしていま、二人の新たな魅力が爆発しているのが、YouTubeチャンネルから生まれた「スナックはやぶさ」の世界観です。ヒカルさんが真っ赤なドレスを身に纏った「ヒカルママ」を演じ、ヤマトさんが常連客として悩み相談を繰り広げるこの企画は、往年のムード歌謡へのオマージュに満ちています。新曲『ときめきはチャチャチャ~スナックはやぶさへようこそ』では、ママと客の絶妙な距離感をセリフ入りで歌い上げ、ファンの心をがっちりと掴みました。
記念ライブでは、伝説のディーヴァ美空ひばりさんを彷彿とさせる真っ赤な衣装でヒカルママが登場し、会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれました。物事を決める際に対立することなどほとんどないという二人の絆は、15年という月日を経て、阿吽の呼吸へと進化しています。鳥や探査機ではなく、真っ先に「歌手のはやぶさ」を思い出してもらえる存在になりたい。そんな15年前からの願いは、いま、確かな形となって結実しようとしています。次に彼らが掲げる「8823」の旗が、どのような新しい景色を見せてくれるのか、期待は膨らむばかりです。
演歌ニュース記事 感想
「はやぶさ」の15周年にまつわる数々のエピソードを読み、そのあまりの誠実さと「一生懸命さ」に心が洗われるような思いがしました。特に、朝7時半からのストリートライブや8000粒を超える小豆拾いの話を聞くと、華やかなステージの裏側で彼らがどれほど自分たちを律し、泥臭い努力を積み重ねてきたかが伝わってきて、胸が熱くなります。最近は効率を求める時代ですが、彼らのように「意味があるか分からないこと」に全力でぶつかる姿こそ、人の心を動かすのだと再確認させられました。
個人的に最も印象に残ったのは、ヒカルママの真っ赤なドレス姿です。女装という一つの形を借りてはいますが、そこには大先輩たちへの深いリスペクトと、ファンを楽しませようという純粋なサービス精神が凝縮されている気がします。15年という月日は、3人から2人になるという大きな変化もあり、決して平坦ではなかったはずです。それでも「二人だから大変じゃない」と言い切れる彼らの絆の深さこそ、最高の「はやぶさ」ブランドなのだと感じました。いつか新幹線や惑星探査機よりも先に、彼らの笑顔が日本中の茶の間に浮かぶ日が来ることを、一人の読者として心から応援したくなりました。

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