演歌界の第一線を走り続ける伍代夏子さんが、デビュー44年目を迎えたこの冬、新たな扉を開きました。2025年12月18日、自身初となるデジタルシングル「一枚の写真」をリリースしたのです。この曲は、NHKラジオの長寿番組『ラジオ深夜便』の「深夜便のうた」として、12月から1月の夜を彩っています。
いつもの艶やかな演歌とは一味違う、昭和の香りが漂うエモーショナルなポップス。なぜ今、彼女はこのジャンルに挑戦したのでしょうか? そして、その背景にある「演歌は不滅」という揺るぎない信念とは? インタビューで明かされた制作秘話や、盟友たちとの絆、そして喉の病気と向き合いながら見据える未来について、たっぷりとご紹介します。
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伍代夏子、初のデジタルシングル「一枚の写真」は昭和の香り漂うポップス 『深夜便のうた』として制作【インタビュー】
藤原いくろう氏と初タッグ!“演歌封印”で挑んだエモい新曲
「一枚の写真」誕生のきっかけは、『ラジオ深夜便』からのオファーでした。「深夜に流れるならフォークっぽい歌がいい」と考えた伍代さんが白羽の矢を立てたのは、中森明菜さんやYOSHIKIさんらを手がけてきた音楽家・藤原いくろう氏。「演歌一辺倒の私でもわかる歌謡曲っぽくて、エモい感じ」というリクエストに応え、藤原氏が生み出したのは、まさにフォークと演歌が交差するような、どこか懐かしく温かいメロディーでした。
レコーディングでは、40年以上培ってきた“伍代夏子節”をあえて封印。主人公になりきって感情を込めるのではなく、「聴いている人に寄り添えるような温かい世界観」を意識し、淡々と歌ったそうです。心の奥に眠る甘酸っぱい思い出や後悔を、今の幸せがあるからこそ穏やかに振り返る――そんな大人の優しさが詰まったこの曲は、深夜のリスナーの心にそっと寄り添う最高の一曲に仕上がっています。
「演歌は不滅」伍代夏子が笑い飛ばす演歌衰退論
新曲で新境地を開拓した伍代さんですが、意外にも「今後演歌以外のオリジナル曲を出すことはないと思う」とキッパリ。その根底には、幼い頃から五月みどりさんや美空ひばりさんに憧れ、自ら演歌の道を選んだという強烈なプライドがありました。
「演歌は進化してはいけない。古き良きものを守ることが必要」と語る彼女は、かつて囁かれた“演歌衰退論”もどこ吹く風。「20代の頃、『なんで演歌なの?』と言われても、『みんなまだ青いな』と思っていました」と笑い飛ばします。人生の酸いも甘いも噛み分けた頃、ふと赤ちょうちんで聴く演歌が心に沁みる時が必ず来る――。「人間が成長した時に分かるものだから、演歌は不滅」。この力強い言葉には、昭和、平成、令和と歌い続けてきた彼女だからこその説得力が宿っています。
坂本冬美ら“5人娘”との絆、そしてジストニアと共に生きる覚悟
インタビューでは、若手演歌歌手たちへの温かいアドバイスも飛び出しました。「ライバルは絶対いたほうがいい」。そう語る伍代さん自身、坂本冬美さんや藤あや子さんらと共に“5人娘”として切磋琢磨してきた経験があります。「競争しているのは会社だけで、私たちは『みんなで上がっていこうね』と話していた」というエピソードは、演歌界の絆の強さを物語っています。仲間がいるからこそ成長でき、自分の個性も見つけられる。この教えは、今の若手たちにとっても大きな指針となるでしょう。
2021年に公表した喉の病気「ジストニア」については、「治ったわけではなく、騙し騙しやっている」と正直な現状を明かしてくれました。それでも「行けるところまで行こう」と開き直り、歌を楽しんでいる今の姿は、多くの人に勇気を与えてくれます。もし歌えなくなっても、「演歌の世界からは離れず、後進の育成をする。着物も誰かに着てもらわなきゃいけないし(笑)」と笑顔で語る伍代さん。その眼差しは、演歌の未来をしっかりと見据えていました。
■ リリース詳細情報
伍代夏子 デジタル・シングル「一枚の写真」
- リリース日: 2025年12月18日
- タイアップ: NHKラジオ『ラジオ深夜便』「深夜便のうた」(2025年12月~2026年1月)
- 作詞: 朝倉翔
- 作曲・編曲: 藤原いくろう
演歌ニュース記事 感想
伍代夏子さんのインタビューを読み込み、その芯の強さと演歌への深い愛情に改めて感銘を受けました。「演歌は進化してはいけない」という言葉にはハッとさせられましたね。時代に合わせて変わっていくことも大切ですが、変わらないからこそ、人が帰ってこられる「港」のような場所になれるのだと教えられた気がします。
また、ジストニアという難しい病気と向き合いながらも、それを悲観するのではなく、「行けるところまで行く」と前を向く姿勢が本当にかっこいい。新曲「一枚の写真」で聴かせてくれる優しく淡々とした歌声の裏には、こうした強さと優しさが隠されているのでしょう。今夜は『ラジオ深夜便』に耳を傾けて、伍代さんの新たな歌声に浸ってみたいと思います。

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