『津軽海峡・冬景色』が切り拓いた石川さゆりのシンガー道、北への逃避と歌の中の孤独

1977年1月1日にリリースされた石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』。この曲がなぜ大ヒットし、石川さゆりのシンガーとしての方向性を切り拓いたのか、その舞台裏には「北」への逃避という意味深なテーマが潜んでいます。歌詞や背後にあるメッセージを解き明かし、当時の音楽シーンとの関連性を探ります。

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なぜ演歌の主人公は北へ北へと目指すのか? 『津軽海峡・冬景色』が決めた、石川さゆりのシンガーとしての方向性【1977年1月1日リリース】

“北”とはなぜ主人公が目指す方向なのか

歌の中でしばしば登場する「北」。一見すると風景や季節を表現する手段に過ぎませんが、実はこの方角には「逃げる」という意味が込められています。漢字の「北」は、左右の人間が背を向けて立っている様子を表し、「背を向けて逃げる」という意味合いがあります。例えば、「敗北」は「負けて逃げる」という意味であり、歌の中の主人公が北を目指す背後には孤独や逃避の意味が潜んでいるのです。

“津軽海峡・冬景色”の映像的な描写

阿久悠の詩情豊かな歌詞と三木たかしの三連のビートが織り成す『津軽海峡・冬景色』。一行で主人公を上野から青森へと連れていく歌詞が印象的です。物語性豊かな歌詞は映像的で、石川さゆりの歌声は海鳴りと重なり、聴き手に切ない感情を呼び起こします。北の風景が鮮やかに描かれ、それが歌の中の主人公の心情と結びつきます。

演歌ニュース記事 感想

『津軽海峡・冬景色』が成功を収めた背景には、歌の中の孤独や逃避が見事に表現されていたことがあります。石川さゆりの歌唱力と阿久悠、三木たかしのコンビネーションが、北への旅がもたらす切なさを胸に迫るものにしていました。歌詞の中での「北」の象徴的な意味に共感し、主人公が孤独な旅路を進む姿に心打たれました。また、当時の音楽シーンにおいて、石川さゆりが新たな女性の生き方を提示し、自立した女性の強さを歌で表現したことは、その後の彼女のシンガーとしての方向性を決定づけたと感じます。

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